よみがえる 中東和平   田中宇記事

  • 2017.05.23 Tuesday
  • 08:52

 

 

米国のトランプ大統領が、5月20日から、就任後初の外遊を行う。行き先は、サウジアラビア、イスラエル(パレスチナ)、バチカンなどだ。

 

 

トランプ政権のこれまでの動きも含めて詳細に見ていくと、トランプがパレスチナやアラブ諸国と、イスラエルとの和解(=中東和平)、パレスチナ国家の再生について、1993年のオスロ合意以来の画期的な、具体策の推進をやろうとしているのがわかる。

 

 

 

イスラエルは、表向き中東和平に賛成だが本音は反対するようになり、西岸の占領やガザの封じ込めを続け、イスラエルと西岸の境界線(国境)から西岸の内部に向けて櫛の歯のように侵食する形でいくつもユダヤ人入植地(住宅地)が建設され、和平の実現が頓挫している。

 

 

 

08年に首相だったオルメルトは、西岸の数カ所の主要入植地(西岸の総面積の約7%、西岸入植者人口の75%が居住)をイスラエル領として併合する代わりに、西岸に隣接するイスラエル領の農地などをパレスチナ国家に割譲し、その他の入植地を撤去することなどを柱とする「オルメルト提案」をまとめ、パレスチナのアッバス大統領と交渉に入った。だが、話がまとまる直前にオルメルトは汚職で失脚した。

 

 

 

 

▼棚上げされていた決定打「オルメルト提案」を引っ張り出して再利用する
 
昨秋の米大統領選挙で、トランプが勝てた一因は、彼がクリントンよりも大胆にイスラエル右派のシナリオに乗ったからだった。


だがトランプは、大統領就任後、微妙に姿勢を転換した。 彼は、急いで中東和平を推進することを強調し始め、アッバスとネタニヤフの会談と交渉再開を実現したいと繰り返し言うようになった。

 

3月から4月にかけて、3か国の間の個別の話し合いや、ネタニヤフやエジプトのシシ大統領、ヨルダンのアブドラ国王が相次いで訪米し、トランプと会談した。

 

 

 

オルメルト提案は、パレスチナ問題のすべての問題に具体的な解決を与え、パレスチナが国家機能を復活できる内容だ。

 

トランプは、5月22−23日にイスラエル・パレスチナを訪問する際、自らが仲裁し、アッバスとネタニヤフの7年ぶりの和平会談を開こうとしている。

 

 

 

 

▼アラブをけしかけて和平提案させ、ネタニヤフに飲ませるトランプ

 

ヨルダンやエジプトの外側には、サウジアラビアを筆頭とするアラブ諸国(アラブ連盟)がある。

 

 

5月20日からの初外遊で、トランプはまずサウジアラビアの首都リヤドに行く。

 

トランプの訪問が決まった後、サウジ国王は、ヨルダン、エジプト、パレスチナ、イラク、モロッコ、パキスタンなど、アラブとイスラムの21の諸国の首脳に招待状を出し、サウジを訪問したトランプとイスラム諸国の首脳が、リヤドで中東和平やテロ対策などについて話し合うサミットを開くことにしている。

おそらくこのサミットで、イスラム諸国は、アラブ提案とオルメルト提案を組み合わせたかたちで中東和平交渉を蘇生することを、トランプとイスラエルに対して提案し、トランプは喜んでそれを仲裁することを約束するだろう。

 

 


このサミットはサウジ王政にとって、自分たちがアラブ諸国やイスラム世界の盟主であることを、覇権国の米国から認められるという、またとない権威づけになっている。 サウジは、トランプに感謝しているはずだ。
 

 

トランプは、あらかじめアラブ諸国を煽っておいて、その中に飛び込み、アラブ諸国が強く提案してきたので、イスラエルもそれに乗るしかないだろうと言ってネタニヤフに圧力をかける。


アラブだけでなく、プーチンのロシアも協力している。

パレスチナのアッバスは5月3日に訪米後、5月11日にロシアのソチに行ってプーチンに会っている。

 

その前日、プーチンはネタニヤフに電話している。トランプとプーチンは、中東和平の推進で協力し合っている。

 

ここで問題になるのが、ネタニヤフがトランプの和平提案を受けるかどうかだ。

 

 

入植地の撤去は非常に難しい。

 

 

 

▼イランに対抗するため中東和平してアラブと組みたいイスラエル

 

 

トランプは、イランを敵視しているが、その一方でシリアでのIS退治を最優先課題にしている。

 

 

イスラエルがアラブ諸国との敵対をやめるには、パレスチナ問題の解決が必要だ。

 

 

http://tanakanews.com/170513palestin.htm

 

 

中東でのトランプ大統領

  • 2017.05.23 Tuesday
  • 08:50

 

5.22   トランプ米大統領 イスラエル滞在中 完全防護特別室に宿泊

 

 

米国のトランプ大統領は、来週予定されているイスラエル訪問中、爆撃や有毒ガス攻撃に対する防護準備が完全になされたホテルの特別室に泊まる。土曜日夕方NBC Newsが伝えた。

 

それによれば、トランプ大統領は、エルサレムにある五つ星ホテル「King David」に滞在する。

 

 

 

ロシアのマスコミ報道によれば、ホテルのマネージャー、シェルドン・リッツ氏は記者団に対し「大統領が泊まる部屋は、有毒ガスを用いた攻撃があった際でも、個別の排気システムが稼働するほか、手りゅう弾攻撃にも耐えられるよう作られている。この特別室は、一泊5700ドル以上する」と伝えた。

 

 

またリッツ氏の言葉によれば「トランプ大統領の警護グループも、銃弾や小型ロケット砲が貫通しない防弾ガラスを持参し、窓の外側に設置する」との事だ。

 

 

なおリッツ氏は最後に「もしホテル全体が爆破されても、特別室は完全に残るだろう。その場合この部屋の住人は、数カ所骨折するかもしれないが生き残る」と付け加えた。

 

 

先の報道によると、民主党選出のヒラリー・クリントン前米大統領候補は、共和党のトランプ候補とのディベートの前にいかに相手のハグをかわすかを練習していた。

 

 

 

 

5.21  トランプ大統領とサウジ国王が「剣舞」を踊る【動画】

 


トランプ米大統領とサウジアラビアのサルマン国王が、トランプ大統領のサウジ訪問の歓迎行事で剣を持って舞うサウジアラビアの伝統的な踊り「アラダ」に参加した。ロシアのマスコミが報じた。

 


CNNは、5月20日にサウジアラビアの首都リヤドにある王族の文化センターで行われた剣舞の動画を公開した。

 


「アラダ」は、太鼓の音に合わせて詩を繰り返しながら、踊り手が喜びや誇りを示して剣を掲げ、振りながら舞う踊り。「アラダ」は軍事的成果と結びつけられることが多いが、現代は様々な公式行事で頻繁に踊られる。

 

 

 

 

 

 

 

先の報道によると、トランプ米大統領は19日、就任後初の外遊となる中東、欧州計5カ国の歴訪に出発した。

 

 

 


 

イスラエルがアサド大統領暗殺を主張   

  • 2017.05.20 Saturday
  • 09:03

 

 

5.19 米軍、アサド政権派部隊を空爆

過激派組織「ダーイシュ(IS、イスラム国)」掃討を進める米軍主導の有志連合は18日、シリア南部タンフ近くで同日、アサド政権派の部隊を空爆したと明らかにした。共同通信が報じた。

有志連合は「脅威となったためだ」として防衛目的だったという声明を発表した。アサド政権派の部隊は米軍やシリア反体制派の拠点に近き、有志連合の警告射撃を受けても進軍をやめなかったという。


先の報道では、米国諜報機関は「ダーイシュ(IS、イスラム国)」がイラク、シリアにいる化学兵器に関する味方の専門家を全員集め、新たな「化学兵器セクション」を作ろうとしているとの見方を表している。
 

 



トランプ大統領を懲罰すべきだと モサドの元長官は語り イスラエルの閣僚は シリア大統領暗殺主張


イスラエルの情報機関モサドを1990年代に率いていたシャブタイ・シャビトは5月17日、ドナルド・トランプ大統領を懲罰すべきだと語った。
 

 

トランプがロシアのセルゲイ・ラブロフ外相へイスラム国(ダーイッシュ。IS、ISIS、ISILとも表記)に関する重要な情報源を危険にさらす情報を伝えたとワシントン・ポスト紙が15日に報じたことを受けてそのように発言したようだ。


イスラエルはサウジアラビアと同じように、1970年代の終盤からムスリム同胞団やサラフィ主義者を戦闘員の中心とする戦闘集団の編成、訓練、武器/兵器の提供などを行ってきた。

当初の目的はソ連軍との戦闘だが、今では中東や北アフリカを侵略、支配する手先として使っている。

 

 

2001年9月11日にニューヨークの世界貿易センターやバージニア州アーリントンにある国防総省本部庁舎(ペンタゴン)が攻撃された際、ジョージ・W・ブッシュ政権はアル・カイダが実行したと詳しい調査をせずに断定、中東を侵略する雰囲気を作っていった。


しかし、アル・カイダという武装集団が存在しないことは本ブログで何度も指摘してきた。
 

 


ロビン・クック元英外相も指摘しているように、アル・カイダとはCIAがアフガニスタンでロシア軍を潰すために雇い、訓練した数千名に及ぶムジャヒディン(聖戦士)のコンピュータ・ファイル、つまり傭兵のデータベースを意味している。


5月16日、イスラエルで住宅建設大臣を務めているヨアブ・ガラントはシリアのバシャール・アル・アサドを暗殺するべき時がきたと主張した。
 

 


2016年8月8日にはヒラリー・クリントンを支援していたマイク・モレル元CIA副長官(2011年7月1日から9月6日、12年11月9日から13年3月8日の期間は長官代理)も似たことを公言している。

チャーリー・ローズの番組で、ロシア人やイラン人に代償を払わせるべきだと語ったのだ。それについてローズはロシア人とイラン人を殺すという意味かと質問、モレルはその通りだと答えている。


その前、2015年11月5日にロシアのメディアRTを創設、ウラジミル・プーチン露大統領の顧問も務めていたミハイル・レシンがワシントンDCのホテルで死亡した際も殺人説が出ていたが、

モレルの殺害発言後、2016年11月8日にアメリカのロシア領事館で副領事が死亡、12月19日にはトルコの美術館でトルコ駐在大使が射殺され、12月20日にはロシア外務省のラテン・アメリカ局幹部がモスクワの自宅で射殺され、


12月29日にはKGB/FSBの元幹部の死体が自動車の中で発見され、17年1月9日にはギリシャ駐在のロシア領事がギリシャのアパートで死亡、1月26日にはインド駐在大使が心臓発作で死亡、そして2月20日にはビタリー・チュルキン国連大使が心臓発作で急死している。


2016年9月6日にはプーチン大統領の公用車を運転していた人物がモスクワで交通事故のために死亡しているが、ガラント発言からプーチン暗殺を連想した人もいるようだ。



こうしたことを考えると、イスラエルやアメリカの手先として戦ってきたアル・カイダ系武装集団やダーイッシュがイスラエルを攻撃せず、侵略戦争を推進してきたアメリカの要人たちが身の危険を感じずに生活していることは不思議でない。




しかし、イスラエルとダーイッシュが全く戦わないというわけでもない。


昨年11月、ゴラン高原でダーイッシュとイスラエル軍が交戦したと伝えられているのだが、4月22日にイスラエルのモシェ・ヤーロン国防相は交戦の後にダーイッシュ側から謝罪があったと語っている。詳細は明らかにされていないが、間違って攻撃したということだろう。



このヤーロンは昨年1月19日、INSS(国家安全保障研究所)で開かれた会議で、イランとダーイッシュならば、ダーイッシュを選ぶと発言したという。イスラエルとダーイッシュとの関係を示す発言だが、そうしたことを主張するイスラエル人は彼以外にもいる。



アメリカではイスラエルを批判することは即、キャリアの崩壊を意味する。


トランプの周辺にはイスラエル人脈が張り巡らされているが、それにもかかわらず、ここにきてイスラエル政府はトランプを嫌っている。



https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201705180002/


 

白ヘルとダーイッシュ    シリアの「トヨタ」

  • 2017.05.09 Tuesday
  • 06:19

 

 

アフガニスタンのハミド・カルザイ元大統領はダーイッシュ(IS、ISIS、ISILとも表記)について、アメリカによって作られた道具だ語っている。

 

 

ただ、NATOと連携してリビア政府軍と戦っていたLIFGがアル・カイダ系だということは早い段階から明確になっていた。LIFGの幹部がインタビューで認めているのだ。

 

 

2012年からアメリカはシリアの体制をリビアと同じように倒すため、制空権を握って一気に方をつけようとするが、シリア軍は抵抗、バシャール・アル・アサド大統領も逃亡しなかった。

 


2012年には「政府軍による住民虐殺」という偽情報を広めていたが、途中で偽情報の発信源だったシリア系イギリス人のダニー・デイエムの嘘が発覚していまう。

 

 

西側の有力メディアが使っていた場面の前、デイエムが演出の打ち合わせをしている部分の映像が3月にインターネットで公開されてしまったのだ。

 

 

そこで持ち出されたのが化学兵器。

 


ところが、2013年1月にイギリスのデイリー・メール紙はアメリカの偽旗作戦に関する記事を掲載している。シリアで化学兵器を使い、その責任をアサド政権になすりつけて非難、国際的な軍事行動につなげようという作戦をオバマ政権が許可したというのだ。

 

 

そして2013年3月と8月に化学兵器が使われたと西側の政府や有力メディアは叫び、軍事介入へ突き進もうとするのだが、この時に化学兵器を使ったのは反政府軍だった可能性がきわめて高いことは多くの調査や研究で明らかになる。

 


アメリカの支配層は新たな口実を考えつかなかったようで、今でも化学兵器を宣伝の材料に使っているが、ストーリーに新しい団体を加えた。

 

 

 

白ヘルだが、侵略軍が敗走する中、ダーイッシュと白ヘルとの緊密な関係が明らかにされている。

 


それでも西側の政府や有力メディアは白ヘルやSOHR(シリア人権監視所)をプロパガンダの軸に据えている。

 

 

支配者の流す話をひたすら信じる人びとをコントロールすることに集中、自ら調べ、考えるような人びとを操ることは諦めたのかもしれないが、カルザイの発言からすると、西側メディアが発信する偽情報も限界に近づいているように思える。

 

 

https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201705070000/

 

 

 

 

 

中東では2014年1月にイラクのファルージャで「イスラム首長国」の建国が宣言され、6月にはモスルを制圧。この集団はアル・カイダ系武装集団から派生、後にダーイッシュ、IS、ISIS、ISILとも呼ばれるようになる。DIAの警告が現実化したわけだ。

 

その際にトヨタ製の真新しい小型トラック「ハイラックス」を連ねてパレード、その後継を撮影した写真が世界規模で流れたが、それをアメリカ軍が黙認した。

 

 

スパイ衛星、偵察機、通信傍受、人から情報でアメリカの軍や情報機関は状況を把握していたはず。アメリカ政府を疑惑の目で見ている人は少なくない。

 


https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201703280000/

 

 

 

アルジャジーラが撮影した    米軍が空爆した

  • 2017.05.06 Saturday
  • 09:32

 

5.4   アル・ジャジーラ、シリア軍が化学攻撃をしたとする映像を撮影=情報筋

 

 

軍・外交筋がロシアメディアに伝えるところ、シリア軍によって化学兵器が用いられたとする映像の撮影が、シリアで新たに行われた。

 

 

情報筋は、「確認されたいくつかの情報筋によると、アル・ジャジーラテレビの特派員の映像グループが、シリア軍によって民間人に対する化学兵器使用が再び行われたとする映像の撮影をこの数日で行った」と述べた。

 

 

 

情報筋は、イドリブ県で行われたこれらの演出では、30台ほどの消防車に救急車、難民キャンプから連れてこられた70人の子どもを含めた地元住民が参加したと指摘した。

 

 

情報筋は、自然さを出すために、撮影はいくつかのアングルからの携帯、そして、クアドロコプターを用いて進められた。

 

 

『撮影プロセス』終了後、子どもを含む全ての参加者には、1000シリア・ポンドが支払われ、食料セットが与えられた」と付け加えた。

 

 

 

先の報道によると、ダーイシュ(イスラム国、IS)がイラクでマスタードガスを用いたことは、シリア・イドリブ県の黒幕はシリア政府ではなくテロリストであることを証拠付ける。

 

 

 

https://jp.sputniknews.com/middle_east/201705043604350/

 

 

 

 

 

5.5  米軍人 シリアでモスクを空爆した事実を認める

 

 

米軍は3月シリアで宗教施設に属する建物に空爆を行ったことを認めた。CNNテレビが米国防総省内の消息筋からの情報として報じた。

 

空爆が行われたのは3月16日、アル・ジヌィ地区。これにより42人が死亡、その大半が一般住民だった。

 

 

ところが当時米国防総省は、空爆が行われたのは宗教施設ではなく、アルカイダの武装戦闘員らの会合が行われていた隣の建物だったと主張する声明を出していた。

 

 

米国防総省内のCNNの消息筋は、調査が実施された結果、空爆を受けた建物は実際文化的な目的をもったものであったことが判明したと明かしている。

 

 

そういった施設は通常、学校、病院と並び、攻撃対象にしてはならない建物リストに入れられている。

 

 

 

 

 

PR

calendar

S M T W T F S
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031   
<< May 2017 >>

selected entries

categories

archives

recent comment

recent trackback

recommend

links

profile

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM