広島・長崎   プロセスと犯人 

  • 2017.08.11 Friday
  • 01:16

 

原爆のしくみ

 

 

 

自然界のウランは、主にウラン235とウラン238という2種の同位体(中性子の数が違うが化学的な性質は同じ)で構成される。

 

含有率はウラン235が0.7%、ウラン238が99.3%である。

 

 

核分裂を起こすのはウラン235であり、この濃度を高めるために濃縮する(濃縮ウラン)。軍事的な目的では臨界量近くまでに、民事用(発電用)では3%程度にまでに濃縮する。

 

 

 

臨界量とは、核分裂の連鎖反応が持続する最少の質量のことをいう。

 

原爆は、臨界量以下の核分裂物質を、火薬の爆発力を用いて臨界量を超過させることで起爆する。

 

原子核を分裂させると、エネルギーと中性子等が放出される。

 

この放出された中性子は、さらに隣接するウラン235を核分裂させる。発生するエネルギーは分裂する原子核の質量に比例し原子核の質量が大きいほど多くのエネルギーを出す。

 

 

ところで、中性子は空からも降ってきているので、これを遮蔽するための容器に濃縮ウランを納める必要がある。

 

 

英国生まれの原爆原理

 

広島で爆発したウラン原爆の原理はイギリスで生まれた。

 

ウランの核分裂を最初に指摘したオットー・フリッシュがイギリスのバーミンガム大学にナチスから逃れてやってくると、そこにはドイツから帰化していた理論物理学者のルドルフ・パイエルスがいた。

 

フリッシュとパイエルスは、ウランが核分裂の連鎖反応を起こす臨界量を求める計算をした。

 

ウランの核分裂の連鎖反応は

 

(a)ウラン238に高速中性子を衝突させた場合
(b)ウラン235に低速中性子を衝突させた場合
(c)ウラン235に高速中性子を衝突させた場合

 

の3つの場合に起こる可能性があります。ウラン238に低速中性子を衝突させ中性子を吸収させても核分裂しない。

 

 

(a)の場合は天然ウランとほとんど同じだが、臨界量は数トン以上となって、飛行機に積める爆弾とするには重すぎた。

 

(b)の場合は、ウランの核分裂で生ずる高速中性子を低速にするために、黒鉛や重水のような減速材を用いなければならないのでかさばる。

 

さらに、低速中性子がウラン235の原子核に吸収されて次の核分裂を起こすまでに百分の1秒から千分の1秒の時間がかかる。

 

これだけ時間がかかると、連鎖反応で生じたエネルギーによってウランの塊が膨張したり、蒸発したりして、連鎖反応が十分に継続する前に途中でストップし、普通の爆薬の爆発程度にしかならない。

 

唯一、ウラン原爆になりうるのは、(c)の場合です。 

 

<出典>
英国生まれの原爆原理

 

 

 

原爆と原発

 

軍事利用すれば原爆、民事利用すれば原発である。

 

「原爆を作るための技術というのは〜ウラン濃縮〜プルトニウムを産み出すための原子炉〜再処理という3つの技術。

 

〜5ヶ国の他に世界で1ヶ国だけこの3技術を持っている国がある。それが日本」

 

 

 

 

 

 

日本の原爆開発

 

加速器

 

日本の研究者が戦前に、核研究でネイチャーの常連だった。

 

陸軍にウラン爆弾の開発を進言したのが仁科芳雄(人形峠のある岡山が郷里)、国の最優先として予算を付けられた二号作戦(原爆開発)の指揮者である。

 

1937年4月、仁科芳雄が原子核物理学や生物学研究目的の高速中性子を発生する小型サイクロトロンを完成し、ボーアも見に来ている。(論文「サイクロトロンの生成した光線の生体効果」にも注目してほしい。)

 

 

 

http://ri4jp.web.fc2.com/page39/CdaxR7FUEAAB1-V.jpg

 

 

 

 

1号サイクロトロン(小サイクロトロン)

 

      

 

 

 

2号サイクトロン

       

 

<出典>

科学技術史に輝く理研

長岡半太郎の新資料について

加速器 歴史

 

 

 

ウラン抽出

 

ウランを抽出・加工する技術は大正時代に既にあり、作州ウラン釉薬瓦やウランガラスが大量に作られた。

 

岩城硝子、島田硝子などがウランガラスの食器・ガラス工芸品を製造し、大正から昭和にかけて、国内産品が大量に造られた。

 

大正9年(1920年)に「カナリア電球」という名前の電球が開発された。

 

 

    

 

 

 


ウラン濃縮

 

六フッ化ウラン

 

六フッ化ウラン(ろくフッかウラン)は、化学式 UF6 で示される化合物。

 

常温では固体だが約 56.5 ℃ で昇華して気体になる。


空気中の少量の水分と反応してフッ化水素 (HF) を放出する。

 

核燃料を得るために、ウランの同位体である 238U と 235U を分離する作業が行われる。これをウラン濃縮といい、六フッ化ウランの気体を遠心分離器などの装置に供給して行う。

 

ウランをフッ化させる理由は、単体のウランを気化させ続けるには約 3800 ℃ の高温が必要だが、前述の通り六フッ化ウランは沸点が低く、処理の開始から完了まで気体の状態を維持するのが容易であること、フッ素が単核種元素であり、六フッ化ウランの式量の差は全てウランの質量数の差に由来することにある。

 

<出典>
ウィキペディア
「ウラン濃縮に成功すれば原爆が作れる」

 

 

 

1943年、仁科芳雄は安田武雄中将に「ウラン濃縮に成功すれば原爆が作れる」と報告。

 

東条内閣は仁科研究室に無限の予算を約束。ここから“ニ号研究”が本格的に始動した。

 

 

日本の核兵器開発

<出典>

日本の核兵器開発

 

六フッ化ウラン(UF6)製造

 

 

広島原爆は1945年8月6日、長崎原爆は1945年8月9日である。

 

その当時、六フッ化ウラン(UF6)製造に成功していたのは日本であり、米国は未完成であった。

 

 

米国 1948年 特許出願(保存)

日本 1944年1月 UF6製造に成功(理化学研究所)(保存)

 

 

1944年9月2日、ウラン濃縮に不可欠な六フッ化ウランの生産を試みた米国フィラデルフィア海軍工廠が爆発。

<出典>

Atomic Accidents

 

日本は、世界初の核実験を1940年のネイチャ―に発表

 

 

  

http://ri4jp.web.fc2.com/page39/nature.png

 

 

<出典>

nature : Fission Products of Uranium produced by Fast Neutrons

 

日本は第2次世界大戦中に原爆の実物試験に成功

 

   

 

http://ri4jp.web.fc2.com/page39/CTgYTrXU8AAZ8fF.png

 

 

http://ri4jp.web.fc2.com/page39.html

 

 

(to  be  continued)

 

 

 

 

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