「日韓合意」の真相

  • 2018.01.19 Friday
  • 01:02

 

 

戦時性奴隷(「慰安婦」)についての「日韓合意」(2015年12月28日)について、

 

韓国政府が「合意では問題解決はできない」と表明したのに対し、

 

安倍政権は「合意は国と国の約束であり、これを守ることは国際的かつ普遍的な原則だ」(安倍首相、15日)などと突っぱねています。

 

 

日本のメディアの「世論調査」ではこの安倍政権の姿勢を実に8割以上が「支持」しています。

 

 

こうした「世論」の背景には、「日韓合意」についての無理解があると言わざるをえません。

 

 

「合意」は内容上多くの問題がありますが、ここではあえて内容ではなく、その「合意」の性格・過程の不明朗さ、反民主性を検証し、

 

それがおよそ「国と国の約束」「国際的かつ普遍的原則」などと言える代物ではないことを示します。

 

 

 

検証材料は韓国政府が今回の「新方針」を決める根拠となった韓国外交部による「合意検討結果」(2017年12月27日発表の政府公式文書=ウェブサイトに掲載。以下、「検討」)です。

 「検討」が明らかにした「合意」の性格、経過の問題点は大きくいって3点あります。

 

 

 

   峭膂嬖現顱廚覆「合意」ゆえの食い違い

 

そもそもこの「合意」には、「合意文書」が存在しません。したがって両政府代表の調印もありません。そのため、発表された内容に食い違いが生じています。

 

 

「合意の性格 合意は、両国の外相の共同発表と、通常の追認を経ての公式約束であり、その性格は、条約ではなく、政治的合意である。

 

韓日両国政府は、高官級協議の合意内容を外交長官会談で口頭で確認し、会談直後の共同記者会見で発表した。そして、事前に約束したように、両国首脳が電話で追認する形式をとった。

 

 

両国が発表内容を、それぞれの公式ウェブサイトに掲載しながら、お互いの内容が一致しない部分が生じた。

 

 

韓国外交部は、外相共同記者会見で発表した内容を、日本の外務省は、両国が事前に合意した内容を、公式ウェブサイトに掲載した。

 

また、両国がそれぞれ公式ウェブサイトに載せた英語翻訳も差があり、混乱を加えた。

 

 

だから、実際の合意内容が何なのか、発表された内容がすべてなのか等についての疑惑と議論を生んだ」(「検討」より)

 

 

 

◆ 嶌能かつ不可逆的解決」の重大な相違

 

双方の意図が食い違っている最大の点は、「最終かつ不可逆的解決」の意味です。

 

 

「共同記者会見で、日本側は、「以上申し上げた措置を着実に実施することを前提に、今回の発表により、同問題が最終かつ不可逆的に解決されることを確認する」と発表した。

 

 

韓国側は、事前の合意された内容である「日本政府が先に表明した措置を着実に実施することを前提に、今回の発表をもって、日本政府とともに、この問題が最終かつ不可逆的に解決されることを確認する」と発表した」(「検討」より)

 

 

両政府の発表の違いは歴然です。韓国側が念押しした「日本政府が先に表明した措置」とは何でしょうか。それは次の内容だと「検討」示しています。

 

 

 

「安倍内閣総理大臣は、日本国内閣総理大臣として再び、元慰安婦として多くの苦痛を経験して心身にわたり癒し難い傷を負ったすべての方のために、心からの謝罪と反省の気持ちを表明」

 

 

つまり韓国側の「最終かつ不可逆的解決」は、

 

日本の総理大臣の「心からの謝罪と反省の気持ちの表明」の「不可逆」性が前提にされているのです。

 

 

それは次のような経過を踏まえたものでした。

 

「被害者の関連団体は、日本政府の「元に戻すことができない」謝罪を要求してきたし、韓国政府も交渉過程で、不可逆的公式性の高い内閣決定(閣議決定)の形で謝罪を要求した。しかし、内閣の決定を通した謝罪には至らなかった」(「検討」より)

 

 

安倍政権は「最終かつ不可逆的解決」とは「慰安婦問題の解決」であり、だから以後問答無用、との態度ですが、韓国側の「不可逆的」とは、「日本の首相の謝罪」の不可逆性、つまり謝罪をあとで「そんなことは言わなかった」と白紙に戻すな、という意味なのです。まるで逆です。

 

 

 

 裏合意(非公開合意)が意味するもの

 

両国の国民にも明らかにされない裏合意(非公開部分)が存在することが、「検討」によって明らかにされました。

 

 

その問題についてはすでに述べましたが(12月28日のブログ参照http://blog.goo.ne.jp/satoru-kihara/d/20171228)、ここでは、裏合意の存在をどう受け止めるべきかについて考えます。

 

 

韓国政府は、なぜ裏合意の存在を明らかにしたのでしょうか。「検討」はこう述べています。

 

「韓国側は、交渉の初期から、慰安婦被害者団体と関連した内容を非公開として受け入れた(注:非公開を求めたのは日本政府―引用者)。

 

これは、被害者中心、国民中心ではなく、政府を中心に合意したことを示している」(「検討」より)

 

 

 

今日の外交は、国民とともにしなければならない。

 

慰安婦問題のように、国民の関心が大きい事案ほど、国民と呼吸をともにする民主的な手続きとプロセスを重視する必要がある。

 

しかし高官級協議は、終始秘密交渉で進められており、知られている合意内容に加えて、韓国側の負担になるであろう内容も公開されていなかった」(同)

 

 

韓国政府は非公開の秘密交渉・裏合意は、「被害者中心、国民中心」ではなかった、「民主的な手続きとプロセス」ではなかったと反省しているのです。きわめて妥当な反省です。

 

 

 

ところが、安倍政権は裏合意が判明しても、一言の釈明もなく、逆に韓国に批判の矛先を向ける始末です。盗人猛々しいとはこのことです。

 

 

そして重要なのは、安倍政権だけでなく、日本のメディアも秘密交渉・裏合意をまともに批判すらしていないことです。

 

 

さらにもっと重要なのは、「日本国民」が、主権在民を踏みにじられたにもかかわらず、秘密交渉・裏合意を行った安倍政権に対し、なんの不満も批判も言っていないことです。

 

 

国民無視の秘密交渉・裏合意を行った安倍政権をそれでも支持し続けるのか、それとも問題だらけの「日韓合意」の破棄を求めるのか。問われているのは、まさに私たち「日本国民」です。

 

 

http://blog.goo.ne.jp/satoru-kihara/e/b93548d31880c2ae418c2a09364c5f1c

 

 

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