自作自演の可能性
- 2018.04.09 Monday
- 23:47
ロシアの元スパイ毒殺未遂に新展開、英による自作自演の可能性も
イギリスで起きたロシア人元スパイ襲撃事件を「プーチンの指示によるもの」とする欧米各国とロシアの対立が深まっています。
by 北野幸伯『ロシア政治経済ジャーナル』 以下引用です
・ロシア外相、ダブルスパイ殺害未遂は英の【自作自演】!!!
ロシアのラブロフ外相は、イギリスで起きたダブルスパイ暗殺未遂事件について、「自作自演説」を披露しています。
3月4日、イギリス・ソールズベリーで、ロシア人スクリパリさん、娘ユリアさんが重体で発見されました。
スクリパリさんは、ロシアの元諜報員。しかし、祖国を裏切り、イギリスの諜報機関に情報を流していた。ロシアでは、「裏切り者」「売国奴」として知られています。
問題は、二人の殺害未遂に使われた「道具」です。
ロシア製神経剤「ノビチョク」だと推定される。神経剤といってもわけわかりませんが、要は「化学兵器」。
スクリパリさんの過去から、イギリスは、即座に「犯人はロシアの可能性が高い!」と宣言しました。
「ロシアは、NATO加盟国であるイギリスを、『化学兵器』で攻撃した!」
こういうロジックで、メイさんは、欧米諸国に
「みんなで一緒にロシア制裁しましょう!」と呼びかけます。
そして、ものすごく成果があったのです。
アメリカ、EU諸国、カナダ、オーストラリアなど、なんと25か国が「ロシア外交官追放」に同意した。
特に、多くの外交官を追放したのは、アメリカ60人、イギリス23人、ウクライナ13人など。
そして、ロシアも反撃しました。
ロシアは、23か国の外交官を追放。アメリカの外交官を60人、イギリスは50人。ここまでが、前々号までに起こったことでした。
ロシア外相、ダブルスパイ殺害未遂は、イギリスの「自作自演」
こちらをごらんください。
元スパイ毒殺未遂は「英政府に利益」 ロ外相が独自見解
4/2(月)20:53配信
【AFP=時事】ロシアのセルゲイ・ラブロフ(Sergei Lavrov)外相は2日、英国で起きたロシア人元スパイ毒殺未遂事件について、ブレグジット(Brexit、英国のEU離脱)をめぐる問題から注意がそれることになり、英政府の利益となる可能性もあるとの見解を示した。
「毒殺未遂事件」は、「英政府の利益となる可能性もある」そうです。ええ??? どういうことでしょうか?
ラブロフ外相は記者会見で、「英政府はブレグジットの条件に関して有権者との約束を果たせずにいる気まずい状況にあり、事件が利益となる可能性もある」と指摘した。
これは何でしょうか?
ラブロフさんは、
「イギリスは、自分でスクリパリを殺そうとして、その罪をロシアになすりつけた」と。
断言はしていないものの、大人なら誰でも、彼が「自作自演説」を主張していることがわかります。
・ロシアでは、イギリス「自作自演説」が「定説」!
この事件、3月4日に起こりました。
ロシアでは、3月18日に大統領選挙があった。
事件直後、ロシアメディアは、
「プーチンが、大統領選挙直前に裏切り者殺害を指示し、わざわざ自分の評判を下げるリスクを犯すはずがない!」と大々的に、継続的に報道された。
そして、「イギリスが、プーチンを選挙で負けさせるために自作自演したのだろう」、そういう報道が、連日行われている。
英研究所も、ロシア製と証明できず
そして、ロシアの主張に有利な情報がでてきました。
元スパイ毒殺未遂の神経剤、ロシア製と証明できず 英研究所
4/4(水)8:40配信
【AFP=時事】英国防科学技術研究所(Defence Science and Technology Laboratory、Dstl)は3日、ロシアの元スパイ毒殺未遂事件に使用された神経剤を分析した結果、ロシア製だと証明することはできなかったと明らかにした。
「英国防科学技術研究所」は、「ロシア製だと証明することはできなかった」そうです。ということは、少なくともメイ首相の、
;ロシアがやった発言
;欧米25カ国が外交官を追放
これは、「現時点で犯人が確定していないにも関わらず実行された」ことになります。
・イギリスは、スクリパリの娘で挽回を目指す?
ちなみに、スクリパリの娘ユリアさんは、回復し、話もできる状態だそうです。
彼女の証言が注目されます。
しかし、常識的に考えて、彼女は「何が起こったのか?」「誰が殺しを指示したのか?」知らないでしょう。
ですが、スクリパリさんは、ロシアを裏切りイギリスの諜報と通じていた。
プーチンは、裏切り諜報員について、過去に「豚野郎!」といったり、裏切ったことを「1,000回後悔するだろう!」と語ったことがある。
ユリアさんの脳裏に最初に浮かぶ「犯人」は、間違いなくロシアでしょう。
それで、ユリアさんは、「反プーチンの広告塔」として、イギリスに重宝される可能性が高いです。
ただ、「イギリスとロシアの関係は、メチャクチャ悪い」ということはわかります。
そして、イギリスは現状24か国を味方につけ、ロシア孤立化にかなり成功している。
http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&t=6&k=2&m=334709