軍産の世界支配を壊すトランプ

  • 2018.07.28 Saturday
  • 23:30

 

 

☆ 「スパシーバプーチン」との 重複記事です。

 

 

 

★軍産の世界支配を壊すトランプ
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昨今の国際情勢は、「軍産複合体」(深奥国家、軍産)の存在が見えていないと理解できない。


軍産は、米国の諜報界を中心とする「スパイ網」で、第2次大戦後、米政界やマスコミ、学術界、同盟諸国の上層部に根を張り、冷戦構造やテロ戦争(第2冷戦)の世界体制を作って米国の覇権体制を維持してきた。

 


米国の諜報界は、第2次大戦中に英国(MI6)の肝いりで創設され、当初から英国に傀儡化・入り込まれている。


英国は冷戦終結まで、英米間の諜報界の相互乗り入れ体制を使い、軍産の黒幕として機能し、英国が間接的に米国覇権を動かしてきた。


911後、英国の代わりに、中東情勢に詳しいイスラエルが軍産の黒幕となった。
 



トランプは、軍産の支配構造・覇権体制を壊す戦略を、相次いで展開している。

首脳会談による北朝鮮やロシアとの敵対の解消、同盟諸国の少ない軍事費負担を口実にNATOを脱退しようとする動き

関税引き上げの貿易戦争によって同盟諸国との関係を意図的に悪くする策、

NAFTAやTPPからの離脱など、トランプの軍産破壊・覇権放棄戦略は、安保と経済の両面にわたっている。



米国の上層部には軍産支配を好まない勢力も冷戦時代からいたようで、これまで軍産の戦略が失敗するたびに、失敗からの回復を口実に、軍産の支配体制を壊そうとする動きが起きた。

ベトナム戦争後の米中和解、その後の米ソ和解(冷戦終結)などがそうだ。


911以来のテロ戦争が失敗した後に出てきた今のトランプも、その流れの中にいる。



軍産の一部であるマスコミは、自分たちの正体を隠すため、トランプが軍産と戦っている構図を報じない。


大半の人々は、マスコミ報道を鵜呑みするしかないので軍産の存在を知らない(または、空想の陰謀論として否定している)。

 

 

多くの人々は、素人のトランプが専門家(実は軍産)の助言を無視し、有害で不可解なことを続けているとしか思っていない。

しかし実際には、人類の未来を賭けた、トランプと軍産との激しい暗闘が続いている。


米国が世界で唯一の覇権国である限り、米国上層部での、軍産派と反軍産派との暗闘が続き、軍産のふりをして戦略立案担当部局に入り込んだ反軍産派が、軍産による戦争戦略を過剰にやって失敗させ、ベトナムやイラクの失敗が繰り返され、何百万人もの人が死ぬ。


軍産支配が続く限り、中国ロシアなど新興市場諸国の経済発展が、経済制裁によって抑止され、世界経済の発展を阻害し続ける。


この悪しき状況を脱するには、米国が唯一の覇権国である戦後の世界体制を解体し、

覇権の一部を米国以外の国々に持たせる「覇権の多極化」が必要だ。



米国の力が低下した70年代には、日独に覇権の一部を持たせる構想が出た。

だが、戦後の日独は上層部が米国傀儡の軍産であり、日独は、米国からの覇権移譲を拒否した。

日本への覇権移譲に前向きだった田中角栄は、日米の軍産からロッキード事件を起こされて無力化された


多極化は、同盟国以外の国々、つまり中露やBRICS、イランなど非米諸国を対象に行われる必要がある。


非米諸国の中で、特にロシアは、米ソで世界を二分していたソ連時代の遺構があり、米国からの覇権移譲に積極的だ。


それだけに、軍産はロシアを激しく敵視している。

14年からのウクライナ危機は、ロシア敵視強化のために米諜報界が起こした。



軍産(米諜報界やマスコミ)は、中国やロシアがいかに悪い国であるか、多くの歪曲や誇張を含む形で延々と喧伝(諜報界からのリークとして特ダネ報道)し、米国が中露を敵視せねばならない構図が定着している。


歴代の米大統領は、軍産の力を削ぐため中露に覇権の一部を譲渡したくても「敵に覇権を渡すなどとんでもない」という主張に阻まれて失敗する。


米国が、覇権の一部を中露に渡すには、正攻法でなく、逆張り的な手法が必要だ。その手法は、少なくとも2種類ある。



逆張り手法のひとつは「過剰敵視策」で、中露イランなどの非米諸国をことさら敵視し、非米諸国が団結して自分たちを強化し、米国の覇権外に新たな国際秩序(地域覇権体制)を作るように仕向け

この新たな非米的国際体制の地域に対する覇権が、米国の手から離れていくようにするやり方だ。


01年の911事件で軍産が米国の政権を再掌握したことを受け、中露の結束が強まり、上海協力機構やBRICSなどが、非米諸国のゆるやかな同盟体として立ち上がった。


逆張り手法のもうひとつは「再建押し付け策」で、米国が中東などで間抜けな戦争を起こして泥沼化して失敗し、

その後始末と国家再建をロシアやイランなど非米諸国に任せ、その地域をロシアやイランの覇権下に押しやる方法だ。


この手法は、米国の軍事占領の失敗とともにイランの傘下に入ったイラク、軍産がISアルカイダにやらせた内戦が失敗した後でロシアとイランの傘下に入ったシリア、

軍産が扇動して核武装させた後、中国の傘下に押しやられた「6か国協議」以来の北朝鮮などで行われてきた。


最近では、軍事政権復活後に情勢不安定が続くエジプトや、その隣国で軍産に政権転覆させられ失敗国家になっているリビアも、

ロシアに再建が任されている

イスラエルの安全保障もロシアに任された。ロシアは中東の覇権国になっている。

 




▼同盟諸国を怒らせて対米自立させるトランプ独自の新戦略
 

 

70年代の金ドル交換停止やベトナム戦争など、覇権放棄・多極化の逆張り手法は昔から行われてきた。


トランプが初めて手がけた逆張り手法は、同盟諸国に対する過剰敵視策だ。


これは、貿易と安保の両面にわたっている。

トランプは「敵方」の中国だけでなく、同盟国であるEUやカナダ、日本にも懲罰関税の貿易戦争を仕掛け、同盟諸国を、米国に頼らない貿易体制を考えざるを得ない状況に追い込んでいる。


TPPやNAFTAからの離脱も同様だ。同盟諸国は、米国に頼らない分、中国など非米諸国との貿易を強化せざるを得ない。
 

 

安保面では、同盟諸国が軍事費を増やさない場合、NATOから離脱するとトランプが表明したのが、トランプ独自の逆張り策だ。

同盟諸国に軍事費増加を強く求めるのは、軍産が以前からやってきたことだ。

トランプは、この要求を過剰・過激に展開し、NATO離脱までつなげようとしている。


今のところ共和党内の軍産の猛反対を受け、トランプはNATO離脱構想をすぐに引っ込めたが、もし11月の中間選挙で共和党が議会上下院の多数派を維持できたら、米政界でのトランプの力が強まり、

トランプはNATOとWTOから離脱を決断するとの予測が出ている。


トランプは、日本やEUに対し、ドル高・円安ユーロ安を維持するQEなど緩和策をやめろと言い出している。


また彼は最近、伝統的な米連銀の自立性(を口実にした大統領弱体化・軍産強化策)を破り、米連銀に、利上げしないでドル安・低金利を維持しろと加圧し始めている。


これらは貿易戦争と相まって、短期的な対米輸出の抑制と、長期的な米国債券への信用低下をもたらす。


米覇権に永久にぶら下がりたかった同盟諸国は今や、トランプ政権が続く限り、安保と金融貿易の両面で、対米自立・非米化の方向に追い立てられ続ける。


日本の官僚機構は、自国を滅ぼしても、自分たちの隠然独裁を守るため対米従属に固執するだろう(日本人は誰もそれを止めない自業自得)。


だが、ドイツなどEUは、EU軍事統合を進め、対米自立していく。


軍産は、16年のトランプ当選以来、トランプがロシアのスパイであるとする「ロシアゲート」の濡れ衣を誇張してスキャンダルに仕立て、軍産に敵対してくるトランプを無力化しようとした。

このスキャンダルでトランプ側近が何人か辞任したり起訴されたが、結局、トランプ陣営入り以前の行動で微罪になった者がいただけで、トランプ政権としての犯罪行為は何も出てこなかった。


今年初め以降、共和党のトランプ支持議員たちが、民主党オバマ政権がトランプを陥れるために(軍産の一部である)FBIなどを使って過剰な捜査や歪曲された報告書を作った容疑を問題にして反撃し始めた。


ロシアゲートの中心部は、ミュラー特別検察官によるトランプ陣営に対する捜査だが、この捜査に対する米国民の支持は減り続けている。


半面、トランプへの支持は増えている。

 

 

ロシアゲートで軍産がトランプを弱体化するのは不可能になっている。



トランプは政権の1年目、軍産からロシアゲートで攻撃されていたため、軍産(特に共和党内)からの反対が少ないNAFTAやTPPの離脱か、覇権放棄・同盟国の非米化追いやり策を開始した。


トランプは今年5月、イラン核協定からの離脱も決行したが、これも、オバマが作ったイラン核協定の体制下でイランと経済関係を拡大していた欧州や中国が、

 

米国抜きのイラン核協定を維持せざるを得ない状況を作り、世界体制の非米化(多極化)と米国の覇権放棄を進めようとする逆張り戦略だ。


もともとイラン敵視は軍産の戦略だ。
 

 


トランプはこれを過剰に進め、覇権を軍産の手から引き剥がす逆の効果を出している。
 

 


トランプが昨年末に決定した、駐イスラエル米大使館のエルサレム移転も、

軍産の「親イスラエル・反イスラム」の策を過剰にやり、

米国がパレスチナ問題を放棄する覇権放棄の領域まで到達させる計略だ。
 

 


イスラエルは昔から米国に大使館のエルサレム移転を頼んでいただけに、それが米国の中東覇権の放棄につながるものであっても断れない。


トランプは、今年に入ってロシアゲートの濡れ衣を克服し始めた後、6−7月に北朝鮮やロシアとの首脳会談を相次いで挙行した。


北朝鮮もロシアも、軍産の存在基盤ともいうべき敵視策の対象国だ。


北やロシアが米国の敵でなくなると軍産は、米国覇権を維持してきた世界的な敵対構造の重要部分を失う。


韓・在日米軍の撤退や、NATOの解散ないし無意味化が引き起こされ、朝鮮半島は中国の覇権下に移り、欧州は対米自立して親露的になって、戦後の米国覇権が崩れて多極化が進む。


北朝鮮が中国の覇権下に、中東がロシアの覇権下に入るのは数年前からの流れだが、

トランプの首脳会談は、この流れを加速する効果がある。
 

 


トランプは、金正恩やプーチンとの首脳会談で、閣僚を同席させない1対1の会談を中心に据えた。

これによりトランプは、金正恩やプーチンと個人的に親しい首脳間の関係を築き、首脳間で親しい関係がある限り、もう北もロシアも米国にとって脅威でないと言い始めた

(同時にトランプは首脳会談の中心を1対1にすることで、軍産に会談内容が漏れるのを防いだ)。
 

 



首脳会談は米朝も米露も、決定的なことが決まったわけでない。

米朝首脳会談は史上初だったが、北朝鮮はその後、核廃絶の具体的な動きを加速しておらず、軍産傘下のマスコミは「米朝会談は失敗だった」と喧伝している。


米諜報界は傘下のマスコミに

「北朝鮮が核ミサイル開発を再開したようだ」とする根拠の薄い捏造誇張的な情報を流して報じさせ、トランプに対抗した。
 

 


米露首脳会談は、事後の発表の中身が薄く、おそらく重要な決定(主に中東問題。シリア、イスラエル、イラン)が非公開のままになっている。


会談後の米露並んでの記者会見でマスコミはロシアゲートばかり問題にし、首脳会談の見える部分がますます無意味こになった。


軍産側(元CIA長官ら)は「プーチン非難しなかったトランプを大逆罪で弾劾すべきだ」」とまで言っている。



米朝と米露の首脳会談は、軍産によって悪い印象を塗りたくられたが、

トランプが北やロシアの首脳と個人的に親密な関係を構築して敵対を減らしたことは生きている。


米朝関係の改善とともに、韓国が北との関係を強化し、中国は北への経済制裁を隠然と解除した。
 

 



トランプがいる限り、軍産が邪魔しても、米朝関係は

「味方でないが敵でもない」状態が続き、

 

そのすきに韓国中国ロシアが、北を非米側の経済圏に取り込み、

北が経済的に安定し、南北の和解が進んで、核問題を棚上げした状態で、

 

実質的な朝鮮半島の和平が米国抜きで進む



日本は、北と和解しないなら、東アジアの新秩序の中で孤立していく。
 

 

米露関係についてトランプは、中東の覇権をプーチンに引き渡す動きと並んで、トランプが欧州との同盟を粗末に扱う一方でロシアと親しくするのを見て、

欧州諸国が、自分たちも米国との同盟を軽視してロシアと親しくしようと考える新たな傾向を生んでいる。


ポピュリスト政党出身のイタリアの内相は先日、

 

14年のウクライナ政権転覆について「外国勢力(米諜報界)が発生を誘導したインチキなものだ」と正鵠を穿つ発言をテレビの取材で表明し、


ウクライナの米傀儡政権を激怒させた(痛快)

 

ドイツでは主流派の中道左派のSPDは、対米自立と対露協調を望んでいる。

 

 

トランプの別働隊であるスティーブ・バノンは最近、欧州の親露・非米的なポピュリスト勢力の台頭を支援する政治運動をブリュッセルで立ち上げた。


この運動は表向き「EUを壊す」のが目標だが、裏の実体的な目標は「EUを怒らせて対米自立させる」ことだろう。

 

 

マスコミを読んでいるだけだと、米国ではいまだにロシア敵視が強いと思いがちだが、米国の有権者、とくに共和党支持者は、79%がトランプの米露首脳会談を支持している。


共和党の草の根におけるトランプの支持が増えている。


トランプの戦略は、軍産マスコミを飛び越して、直接に米国民に伝わっている。


対抗する米民主党は、草の根で反軍産的な左派が伸張して軍産傀儡の党主導部の議員たちへの反逆を強め、党内が分裂している。


このまま行くと、中間選挙も次期大統領選挙も、トランプの共和党が優勢になる。


不測の事態が起きない限り、トランプが軍産支配を破壊する流れは今後も続く。



http://tanakanews.com/180724trump.htm




 

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