北海道と 明治からの「天皇制」   侵略・演技

  • 2018.08.09 Thursday
  • 23:16

 

 

明仁天皇・美智子皇后が3日、北海道を訪れます。

 

 

4日に初めて利尻島へ向かい、5日には「北海道150年記念式典」に出席します。

 

 

今回の北海道で天皇の「在位中の島訪問は最後になる可能性がある」(7月19日付毎日新聞電子版)とみられています。

 

 

天皇・皇后は3月27日に沖縄・与那国島を訪れました。

今回の北海道訪問はそれに続くもので、「退位」前の最後の「島訪問」に沖縄と北海道を選んだのはきわめて象徴的(意図的)と言わねばなりません。

 

 

なぜなら、沖縄と北海道は、天皇制帝国日本(明治国家)が帝国主義的領土拡張を図って植民地化し、琉球民族とアイヌ民族の皇民化を図った2つの地域だからです。

 

 

 

「ヨーロッパの植民地が本国とは隣接しない遠隔地に作られたのに対して、

 

植民地帝国日本の膨張は、本国の国境線に直接する南方および北方地域への空間的拡大として行われました。

 

 

いいかえれば、日本の場合にはナショナリズムの発展が帝国主義と結びつき、しかもそのことが欧米諸国とは異なる日本の植民地帝国の特性をもたらしたと見ることができます」(三谷太一郎氏『日本の近代とは何であったか』岩波新書)

 

 

 

北海道は今年、政・財・学(北海道大など)挙げて「北海道150年」キャンペーンを展開しています。

 

天皇・皇后が出席する「記念式典」はそのメーン企画です。

 

 

「北海道150年」とは、「北海道と命名されてから150年目になる」(道庁HP)という意味です。

 

 

道庁HPによれば、北海道はかつて「蝦夷地」と呼ばれていましたが、

 

1869年(明治維新の翌年)8月15日に太政官布告で「北海道」と命名されました。

 

 

「北海道の名付け親」と言われているのが松浦武四郎で、1869年7月、 明治政府に対し蝦夷地に代わる新たな名称として「北海道」のもととなった「北加伊道」を含む6案を提案したといいます。

 

 

ところで、同じ1869年に北海道ではもう1つ重要なことがありましたが、「北海道150年」キャンペーンではなぜかそれは強調されていません。「開拓使」の設置です。

 

 

「開拓使」こそ明治政府が北海道の「内地化」を図る拠点として設置したもので、「北海道」の命名もそれに伴うものにほかなりません。

 


「開拓使」設置の翌年にその長官に就任し強権を振るったのが黒田清隆でした。黒田が薩摩藩出身だったことも沖縄(琉球)との共通性を感じます。

 

 

開拓使がまず行ったことは、「ヤマト移民」の大量投入であり、アイヌ民族の土地を含むすべての土地の「国有化」でした。

 

 

「日本政府は…ヤマトの移民を大量に送り込み、アイヌ民族を同化させて、『大和民族の北海道』をつくるという政策をたてたのです。

 

ここでは『植民地化』は『未開な大地の開拓』という美しい言葉に置き換えられました

 

 

 

 

 

 

 

土地を「国有化」したヤマト政権(開拓使)は、「北海道土地売貸規則」(1872年)、「地所規則」(同年)、「北海道地券発行条例」(1877年)を相次いで制定し、土地を「ヤマトの移民」に分配しました。

 

 

「1853年の日露交渉以来、アイヌ民族は日本に所属する人民とされましたが、日本人と同じ権利はまったく保障されませんでした。

 

それどころか、民族としての権利は限りなく剥奪されていきました。その最大のものは土地の権利です。(上記の−引用者)

 

土地取得に関する制度から、アイヌ民族は同じ国民であるにもかかわらず排除されました。

 

それだけではありません。奪われた土地における乱獲や乱伐によって、アイヌの伝統的な生業、それを可能にした豊かな自然環境は破壊されていくことになります」(上村英明氏、前掲書)

 

 

睦仁天皇(明治天皇=当時23歳)は1876年6月2日から7月21日まで、北海道・東北を「巡幸」しました(「東奥巡幸」)。

 

その目的は−。

 

 

「1875年7月、政府は天皇の東北巡幸を計画し、三条(実美)・大久保(利通)・木戸(孝允)が天皇に説明していた。

 

 

三条の上奏では、樺太・千島交換条約(1875年)が締結され北方の防備は大切なった、天皇が自ら巡覧し状況を把握し、人々に君主の存在を知らせ、人々を開化に進める必要があると、巡幸の目的を述べている」(西川誠氏『天皇の歴史7明治天皇の大日本帝国』講談社学術文庫)

 

 

「天皇巡幸」の政治的狙いが端的に表れています。

 

 

「北海道150年記念式典」のテーマは「先人に学び、未来へつなぐ」です。

 

 

学ばねばならないのは、アイヌ民族を侵略し、北海道を植民地支配し、アイヌを皇民化した天皇制帝国日本の侵略・植民地支配の歴史ではないでしょうか。

 


それはもちろん、北海道だけでなく、すべての「日本人」の今日的課題です。

 

 

 

https://blog.goo.ne.jp/satoru-kihara/e/956d9c45c32f1b155e97dc50d86507b6

 

 

 

 

 

 

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