トランプの保護貿易の目的  田中宇

  • 2018.08.10 Friday
  • 23:43

 

 

トランプの就任以来米国は保護主義で、

 

トランプに敵視される中国やドイツが自由貿易主義という構図が定着している。

善悪関係から見て、これは中国に有利だ。
 

 

BRICSは今回トランプの保護主義は、この転換を加速している。
のサミットで、自由貿易の理念に基づきつつ、5か国相互間の貿易関係を強化することを決めた。

新興市場諸国である5カ国は従来(冷戦後)、世界最大の輸入消費国(経済覇権国)である米国に輸出して経済成長するモデルに沿ってきたが、

トランプによる米国の保護主義化に伴ってこの従来モデルをあきらめて離脱し5か国合計で世界の総人口の4割を占めるBRICSの消費市場としての潜在的な力を利用し、

BRICS内部や他の新興市場諸国との貿易で経済成長していくモデルに移行していくことにした。その主導役は中国だ。


今後の世界経済は、牽引役が、高度成長期を終えて少子高齢化も進む先進諸国から、BRICSなどの新興市場諸国に転換していく。

中国は、この転換の中心にいる。


トランプの貿易戦争は中国を弱体化するどころか逆に、中国を今後の世界経済の主導役へと押し出している。


南アでのBRICSサミットは、中国主導のBRICSがこの転換を積極推進していくことを宣言した点で画期的だ。

 

BRICSは、今回のサミットで、この転換の準備を進めていく態勢づくりを加速することを決めた。

BRICSは、加盟諸国間の貿易で使う通貨を、米ドルから、人民元など加盟諸国の5つの通貨に替えていく動きを続けている。


いずれ米国が金融崩壊したら、従来の米ドルの貿易決済システムへの信用が低下し、各国が外貨備蓄を米国債の形で持つことも減る。

戦後の世界経済の根幹が崩れる。

BRICSは、その後のことを考えている。

 

 

米国が金融崩壊すると、その後、ドルの究極のライバルである金地金が、富の備蓄や国際決済の手段として見直されるだろうが、金地金の国際的な価格管理の主役は、今年初め、それまでの米英金融界から、中国政府へと、ほとんど知られぬまま、交代している。


国際金相場は現在、人民元の為替と連動している。


米国が中国の対米輸出品に高い関税をかける貿易戦争を仕掛けたのに対抗し、中国は、人民元の対ドル為替を意図的に下落(元安ドル高)させ、対米輸出品の価格を下げることで、関税の引き上げを穴埋めする策をとっているが、
この元安の影響で、ドル建ての金相場が下落を続けている。


中国はすでに世界の金地金取引の中心にいる。
 

世界最大級の金地金の消費国である中国やインドと、地金の大きな生産国である南アやロシアとの結束が強まる。

 

米国の経済覇権の根幹にある債券金融システムがいずれバブル崩壊し、それが米国覇権の終わりになる。


このとき、日銀のQE(量的緩和策)によって米金融システムをテコ入れしている日本は、米国のバブル崩壊によって大打撃を受ける。

 

 

中国やBRICSは「ノアの方舟」を建造し始めている。

 

 

トランプの覇権放棄策は、米国の覇権を自滅させ、日本を無策で弱い国に変える(もうなってるって??)

 

 

トランプは軍産以上に好戦的なことを言いつつ、北朝鮮やロシアといった大規模戦争の敵になりそうな諸国と首脳会談して個人的な和解ルートを築き、軍産の戦争戦略を無効化している。

トランプは、イランのロウハニ大統領とも首脳会談しそうな流れを作っており、

イランとも会談してしまうと、軍産が戦争を起こせる敵が世界にいなくなる。

トランプは巧妙だ。

 

 

 

つまり、世界を多極化するには、米国を中心とする同盟関係をすべて破壊し、米国の覇権をゼロにする必要がある。

 

 

最も確実な方法は、米国民の内部対立を扇動し、米国を内戦状態にして20年ぐらい「失敗国家」の状態を維持し、その間に米国以外の諸大国がそれぞれの地域覇権体制を確立して多極化を定着させる「米国リビア化」のシナリオだ。

 


トランプになってから、米国では貧富格差の拡大に拍車がかかっている。

中産階級から貧困層に転落した人々が、金持ちを憎む傾向が増している。

 


トランプを支持する人々と、トランプを敵視する人々の対立も激しくなっている。


これらが意図的な謀略の結果であるなら、その謀略の目的は米国を失敗国家の状態に陥らせ、米国を覇権から切り離すことにある。


今はまだ妄想と笑われるだろうが、いずれ米国の金融が再破綻すると、米国のリビア化が現実味を帯びる。


今後、米国(と日本)の金融バブルの崩壊は不可避だが、その後、米国の国家的なちからがどこまで落ちるかによって、日本が対米従属を続けられるかどうかも変わってくる。

米国が軟着陸的に覇権縮小していくなら、米国は引き続き太平洋地域の覇権国として残り、いずれTPPにも再加盟し、日本が対米従属を続けられる可能性が強くなる。


半面、米国が内戦になって「失敗国家」に成り下がる場合、米国は外交どころでなくなり、日本は対米従属できなくなる。


米国が地域覇権国として軟着陸したとしても、その前に起きる金融バブル崩壊によって、米国も日本も財政難がひどくなり、日本は思いやり予算を出せなくなるし、

米国も海外派兵を続ける余力がなくなる。


在日米軍は、2020−25年の金融危機後、大幅縮小もしくは総撤退する可能性が高い。
 

 


http://tanakanews.com/180805japan.htm

 

 

 




 

 

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